武装錬金 ピリオド
2006年 01月 16日
60ページを何度も読み返し、同じ話を1時間強も読み返しました。
やっぱり私は武装錬金が好きです。この作品に出会えてよかった。
本当は明日落ち着いてから感想を書こうと思ったけど、鉄は熱いうちに打てってことで。
ネタバレ有りです。未読の方、単行本派の方はご注意を。
武装錬金 ピリオド
単行本1~9巻 発売中
和月信宏
赤○ジャンプ 掲載
最新10巻は今春発売予定
前回の読みきり、ファイナルで月へ行ってしまったカズキとヴィクター。
ピリオドはそれから約1ヶ月後の話らしい。カズキがいなくなってしまった後の斗貴子さん、パピヨン、共にその胸中は・・・・。
斗貴子さんが出した答えは、「カズキの代わりにパピヨンとの決着をつける」ことでした。
大切な人を失った、残された人の持つ"独特のあやうさ"を彼女から感じました。
ハチクロの理花さんの時も思いましたが、この"あやうさ"が与える見ている人への感情というものは、言葉に出来ないものがありますね。寂しさとも無気力とも違う、感情。
斗貴子さんも重々承知なんですよね、カズキの代わりになり得ないことを。
それを承知でパピヨンのところに来ているのも、パピヨン自身分かっていることだと思う。
しかし、このパピヨンのセリフ。感情に突き刺さるね。
このあたりの和月先生のセリフ回しには、頭が下がるばかりですよ。
パピヨンはカズキが元に戻るカギである、白い核鉄を精製していた。
そして斗貴子に問いかける。
このセリフも・・・ほんと見かけによらないって言葉が彼ほど似合う奴はいないよ。
パピヨンって存在は、カズキに一度殺されてからすでに完成していたんじゃないかって思う。
その価値観というか、彼自身を曲げない信念というものが。まさに蝶人、新たなる存在!
一方のカズキとヴィクター。戦っていると思いきや、そうではなく。
月から戻るため、ヴィクターはカズキに力を貸していました。決着はファイナルですでについていたんですね。この辺も武装錬金らしい、私が好きな形でした。
力が全てではない、というかそれよりも強いモノ・意思が心を動かす。少年漫画らしいです。
この対比もさすが和月先生といったところですか。
ある意味で、これが武装錬金のテーマだったんじゃないかと思います。
ここからは、物語はフィナーレへ。この辺りは、もうね、読んでください、実際に。
というか、読んで欲しい。名シーンが有りすぎです。
そうだね・・・桜花あたりでいいんじゃないですか?
人でもホムンクルスでもない新しい存在になった蝶人・パピヨン。最後、中継のアナウンサーが「なんて言うかその、友達感覚?」ってセリフが嬉しかった。人の時には得られないモノを彼は得ることができたんだなぁと。
これからは、もっと愛を込めて呼びます。パピ(゚Д゚)ヨン(゚∀゚)
宇宙を抱きながら漂うシーンに、思わずF91を想像しちゃったけども。今回のカラー見開きで見せてくれた、新郎新婦の姿に心から祝福できました。っていうか、この時点ですでに涙腺は危うかったよ!日常へ戻っていく2人を私も祝福したいです。
えー、こんな感じでピリオドに関しては最初から涙ぐんで読んでました。
が、バスターバロン発進とか思わずクスっとしてしまうところもあり、武装錬金は完成されたエンターテイメントだと思いました。2回の読みきり更にその想いは強く!
更に巻末作者コメントで、「最終巻特別読みきりもよろしく」と嬉しいコメントが!
また生きる目標ができました。
未読の方は、是非読んでみてください。心底思いました。貸しません、買ってください(゚Д゚)
最後に和月信宏先生、ありがとうございました。