「神様のパズル」「ビフォア・ラン」
2006年 08月 29日
神様のパズル
機本 伸司 / 角川春樹事務所
SF小説って普段は読まない。だから、この小説がSFだってのも読み出してから気づいた。そもそもSFの定義ってよくわかんないなー。
「宇宙は作ることができるか?」がメインテーマだったはずですが、途中から人間の存在定義に注目が変わってましたね。そりゃそうか、宇宙の作り方がわかったらエライことだし。作中では馬鹿でかい加速器を作ってシュミレーションしたりしてましたが。
序盤は量子力学やらの理解できない理論を用いながら、天才少女に振り回される主人公が描かれてましたが、テーマが変わってからは人間くさいドラマが展開されてました。
まぁ、一般に趣味の問題ですが今回は序盤のが面白かったかな。後半はありがち。微妙。
それにしてもこの天才少女、某・憂鬱の人にしかイメージができなかったわけですが。
ビフォア・ラン
重松 清 / 幻冬舎
敬愛する重松清さんのデビュー作。デビュー作だけあって多少は拙く曖昧なところがあるように感じましたが、「かっこ悪い青春」を描いた物語なのであえてかなーって気もします。
重松さんの作品に出てくる主人公は、物語に出てくるようなキャラクターというよりも人間そのものといった印象を受けます。だからこそ、そこに共感が生まれる。
特に家族について語ったところとか、かなり好きです。
今後も重松さんの本を読んでいこう。定期的に。できれば。なるべく・・・・多分。